消費者(住宅購入者)に対するコスト情報の提供

消費者(住宅購入者)への住宅建設コスト情報の提供には次のようなものが考えられる。1)それぞれの地域での住宅価格の市場動向情報の提供
分譲住宅や分譲マンションならば住宅情報誌や新聞のチラシ広告や現地見学会で購入者は、相場感覚を掴むのが容易である。そのため立地や建物グレードがほぼ同じであるのに市場の相場より高いものは確実に売れ残ってしまう。
分譲住宅の情報誌のように、注文住宅についても地域で最近できた住宅に関して、外観写真や内観写真、平面図、仕上げ、性能、設備仕様などと合わせ価格を紹介したデータベースがWebなどで提供されればありがたい。
データはあまり加工せず実例そのものを数多く載せ、しかも価格の内訳を示す必要もない。数多くの実例を見ながら消費者が自らの相場感を形成できればよい。
工務店、ビルダー、住宅会社の協力は期待できるが、問題はデータ集に取り上げられる施主の協力である。施主は、購入した住宅の価格を隠したいといった意識を持っている。
パソコンやデジカメを買う場合、まずネットでkakaku.comを見てから、という人が多い。しかもkakaku.comを見たからといって、もっとも安いところから買うというわけではない。住宅の場合、同じ物で比較することは難しいが、住宅ならではのkakaku.comのような相場を知らせるWebサイトの可能性は大きい。
2)コストパーフォーマンス・データの提供
住宅の性能や仕上げに対してどの部分に大きな関心を持っているかが人によって異なるので、住宅建設予算をどのように配分して投下するかによって、できあがった住宅の満足度も変わってくる。さらにこうしたいといった要求も、そんなに費用がかかるならばあきらめるといった、実現のための費用との関係で変わってくる。
住宅の性能や仕上げなどのさまざまなグレードアップに関して、どの程度の費用がかかるのかの情報を提供してあげる必要がある。予算の投下であるので何%増しといった指数ではなく、10万円、20万円といったおおざっぱでもよいから具体的な金額の方がわかりやすい。
延床面積135~150㎡(40~45坪)の代表的なプランをモデルにして、例えば断熱性をこのグレードにするには、どの程度の費用を考えておけばよいのかといったデータを提供する。
3)どのような住宅にすればコストが安くなるのかなどの情報の提供
住宅価格への関心がとくに高いのは、よいものをできるだけ安く購入したいといった消費者(購入者)である。そのためには住宅の購買時期(住宅にもお買い得な時期がある)、要求や注文の方法(あまりころころ要求を変えないなど)など発注購買方法やどのような住宅(できるだけでこぼこがなく総2階に近い)ならば安くなるのかなどの情報を提供する必要がある。